弦の評価: ダダリオ プロアルテ XT ノーマルテンション XTC45 (D’Addario Pro-arte XT Normal Tension XTC45)

3.5
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新製品の弦です。ダダリオから寿命の長さにこだわった弦がリリースされました。それでいて音を犠牲にしていないところを売りにしています。まだ日本では発売していないようですが海外から取り寄せて試してみました。

実はプロアルテではない

このXTシリーズ、詳細については以下の記事を参照ください。

ダダリオ(D’Addario)から新たな弦 “XT” シリーズが新発売(XTC45, XTC46, XTC44) 通常の弦の4倍以上長持ちする長寿命弦
意欲的に新たな製品を開発しているダダリオから新たなクラシックギター弦が登場します。その名も "XT" シリーズです。寿命が長いことをうりにした弦のようです。 以下の記事で本ブログの弦のレビュー/感想/情報記事をまとめています: 低音弦の寿命…

従来の弦の4倍長持ちするということをうりにしています。

実はこのXTシリーズ、プロアルテではありません。これまではクラシックギター用の弦は”プロアルテ”という商品名がついていました。

これに対してXTシリーズはクラシックギターだけでなくアコギ、エレキ、バンジョー、マンドリンなどのすべての楽器で共通のシリーズ名となっています。

ダダリオのXTシリーズ
D’AddarioのHPより

それだけこのXTシリーズに力を入れているのでしょうね。

ダダリオ

D'Addario XT クラシックギター弦 ノーマルテンション

D'Addario XT クラシックギター弦 ノーマルテンション パッケージ

ダダリオのXTシリーズは、独自の薄膜コーティング技術により耐摩耗性と防擦性を高め、優れた耐久性を実現したコーティングクラシックギター弦です。ノンコーティング弦のような自然なフィーリングと豊かな鳴りを損なうことなく、長期間にわたりフレッシュなトーンを維持します。

詳細スペック・テンション表を見る

Characteristics

明るさ
3
サステイン
4
柔らかさ
3
テンション Normal
高音弦 Nylon
低音弦 Silver-Plated Copper
総張力 (Total) 38.92 kg / 85.8 lbs
D'Addario XT クラシックギター弦 ノーマルテンション 各弦スペック・テンション仕様表
太さ (mm / inch) 張力 (kg / lbs) 材質
1弦 0.7112 mm (0.028″) 6.94 kg (15.3 lbs) クリアナイロン
2弦 0.8179 mm (0.0322″) 5.35 kg (11.8 lbs) クリアナイロン
3弦 1.0236 mm (0.0403″) 5.49 kg (12.1 lbs) クリアナイロン
4弦 0.7112 mm (0.028″) 7.08 kg (15.6 lbs) 銀メッキ銅
5弦 0.889 mm (0.035″) 6.8 kg (15 lbs) 銀メッキ銅
6弦 1.1176 mm (0.044″) 7.26 kg (16 lbs) 銀メッキ銅
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クラシックギターとは思えないパッケージ

では早速開けていきたいと思います。

ダダリオのXTC45のパッケージ表

パッケージはこのような感じになっており、クラシックギターとは思えない近代的な見た目です。

XTシリーズを示す”X”が浮き出た形で出ています。

ダダリオのXTC45のパッケージ表をEJ45Cと比較

プロアルテシリーズのパッケージと比べるとこんな感じです。プロアルテはどこか古風な感じのデザインですが、XTはサイバーな雰囲気すらあります。

ダダリオのXTC45のパッケージ裏

パッケージ裏もこのような感じで、かっこいいパッケージになっています。

ダダリオのXTC45のパッケージ中

パッケージを開けるとテンションの情報が書いてあります。この情報、買う前に欲しいので開封前に書いておいてほしいのですが。。。

ダダリオのXTC45のパッケージ中

弦はちゃんと空気を遮断するパッケージに入っています。このパッケージ、再利用可能なジッパーがついています。プロアルテの時はなかったような。。。

見た目は普通の弦と全く変わらない

弦の見た目は普通の弦と全く変わりません。

コーティングされていることがわからない低音弦

XTC45は低音弦にコーティングがされており、これにより寿命が4倍になるといわれています。

ダダリオのXTC45の6弦を普通の弦と比較

上に置いてあるのがXTC45の6弦、張ってあるのがラベラ2001のミディアムハードテンションです。まったく変わりません。

手に持った感じも多少滑りがいいかな?という程度で渡されてもまったくわからないと思います。

ダダリオのXTC45の6弦だけ張り替えた

上の写真は6弦だけXTC45に張り替えた状態です。まったくわかりません。

普通のプロアルテと同じナイロン弦の高音弦

一方、高音弦は従来のプロアルテと変わらず、ナイロン弦が使われています。

これだけ新技術が使われていることをアピールしている弦なのでチタニウムとかカーボンとかでもいいと思うのですが、伝統的なナイロン弦になっています。

ダダリオのXTC45の3弦を普通の弦と比較

当然見た目も変わりません。

もしかするとXTC45が好評ならコンポジットのXTC45Cとか、チタニウムのXTC45TTとか、カーボンのXTC45FFとか出すのかもしれませんね。

テンションはEXP45と全く同じ

XTC45はEXPコーティングが使われているEXP45からコーティングをXTコーティングにしたものになっています。

弦の評価: ダダリオ プロアルテ EXP ノーマルテンション (Pro-Arté EXP Normal Tension EXP45)
クラシックギター弦の寿命はプレーヤーにとっては重要です。短ければそれだけ交換の頻度が上がり手間とコストが増えます。プロアルテのEXPシリーズは特に寿命の短い低音弦にコーティングを施すことで寿命を延ばす効果を狙った弦です。以下の記事で本ブログ…

高音弦は前述の通りナイロン弦、低音弦はコンポジット素材の芯線が使われています。

このため、テンションはEXP45と全く同じです。

EXP45はノーマルテンションと言いながらどちらかというとテンションが低めなので、XTC45も低めということになります。

低音弦はコンポジット素材らしく音程の安定が速い、高音弦はナイロンなので長い

張っていて思ったのが、低音弦の音程の安定が速い一方で高音弦は長いという点です。

低音弦は新素材であるコンポジット素材の芯線を使っているので安定が速いです。

一方で高音弦はナイロン弦なのでなかなか安定しません。

この辺りの特性を考えて弦を張り替える必要があるかもしれません。

低音弦の音が輝かしい

XTシリーズのコーティングはEXPコーティングに比べて音の輝かしさが犠牲にならないところを売りにしています。

ダダリオ(D’Addario)から新たな弦 “XT” シリーズが新発売(XTC45, XTC46, XTC44) 通常の弦の4倍以上長持ちする長寿命弦
意欲的に新たな製品を開発しているダダリオから新たなクラシックギター弦が登場します。その名も "XT" シリーズです。寿命が長いことをうりにした弦のようです。 以下の記事で本ブログの弦のレビュー/感想/情報記事をまとめています: 低音弦の寿命…

まだ張った直後ではありますが、確かに輝かしい音がしっかりと出てくれます。

音自体は新素材らしく、反応の速い音がまっすぐ飛んでいく感じで、太い音を響かせる系ではありません。

音自体はなかなかいい、あとは寿命が4倍かどうか?

音自体はなかなか好印象を受けました。高音弦は音程に定評があって暖かい音がするプロアルテの高音弦ですし、低音弦は安定も速くて輝かしいコンポジット弦です。

あとはXTコーティングが宣伝文句通りの効果を発揮してくれるかでしょうか。

弦の寿命は錆によるものと巻線によるものがあります:

クラシックギター弦の寿命を科学する:なぜ音は劣化し、どうすれば長持ちするのか?【完全保存版】
クラシックギター弦の音がすぐ死ぬ…とお悩みではありませんか?この記事では弦が劣化する物理的なメカニズムを科学的に解説。70種以上の弦を試した専門家が、演奏前の手洗いやケア剤など、音質を劇的に長持ちさせる具体的なメンテナンス術を伝授します。

上の記事にも書きましたが、よく弾く人は巻線、あまり弾かない人は錆による影響が大きいです。

XTコーティングは直感的には錆による影響は防げそうですが、巻線のずれを防げるかどうか。。。

私は普段は2,3週間で低音弦を変えるので、これがせめて4週間とかになってくれるといいんですけどね。

引き続き劣化具合について追記していきます。

ダダリオ

D'Addario XT クラシックギター弦 ノーマルテンション

D'Addario XT クラシックギター弦 ノーマルテンション パッケージ

ダダリオのXTシリーズは、独自の薄膜コーティング技術により耐摩耗性と防擦性を高め、優れた耐久性を実現したコーティングクラシックギター弦です。ノンコーティング弦のような自然なフィーリングと豊かな鳴りを損なうことなく、長期間にわたりフレッシュなトーンを維持します。

詳細スペック・テンション表を見る

Characteristics

明るさ
3
サステイン
4
柔らかさ
3
テンション Normal
高音弦 Nylon
低音弦 Silver-Plated Copper
総張力 (Total) 38.92 kg / 85.8 lbs
D'Addario XT クラシックギター弦 ノーマルテンション 各弦スペック・テンション仕様表
太さ (mm / inch) 張力 (kg / lbs) 材質
1弦 0.7112 mm (0.028″) 6.94 kg (15.3 lbs) クリアナイロン
2弦 0.8179 mm (0.0322″) 5.35 kg (11.8 lbs) クリアナイロン
3弦 1.0236 mm (0.0403″) 5.49 kg (12.1 lbs) クリアナイロン
4弦 0.7112 mm (0.028″) 7.08 kg (15.6 lbs) 銀メッキ銅
5弦 0.889 mm (0.035″) 6.8 kg (15 lbs) 銀メッキ銅
6弦 1.1176 mm (0.044″) 7.26 kg (16 lbs) 銀メッキ銅
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(追記): 低音弦の音程の安定は速い

低音弦ですが、音程の安定が速いです。張ったその日にそのまま使えるくらいです。

また、一週間ほど経つと6弦をDに落としてもそれほど音程がぶれません。さすがコンポジット弦です。

(追記): 銀メッキがはがれにくいが、音はやっぱり劣化する

3週間ほどたちましたが、低音弦の見た目は張った当時と全然変わっていません。

さすがのコーティングのおかげで錆びていません。また、フレットに当たる場所はへこんだりしてはいますが、他の弦のように銀メッキがはがれて銅色が見えるということはありません

しかしながら、低音弦の音が劣化していないかというとそんなことはなく、だいぶぼやけた音になってきました。

見た目に関しては確かに4倍とか持ってもおかしくなさそうですが、音が4倍持つかというとそんなことはなさそうです。週末だけしかギターを弾かず、だんだんと弦が錆びてきて音が劣化している人には良さそうですが、私のように毎日ギターを弾くような身には多少持ちは良くなるけど劇的には良くならない、というところです。

弦の評価
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この記事を書いた人
かーる(クラシックギター研究室 主宰)

クラシックギター歴35年、国際ギターコンクール入賞。愛器「ヘルマン・ハウザー2世」、「ヘスス・ベレサール・ガルシア」とともに、クラシックギターのプレイヤー目線の実践的ノウハウを発信しています。

【当ブログの主なテーマ】
・週刊クラシックギターニュースの発信
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・弦の交換履歴・レビュー履歴管理アプリ「ReString Logger」の提供
・70種以上の弦、支持具やケース等の忖度ない実機検証
・理想の音色を引き出す「爪のケア」「脱力」
・本番で実力を発揮する「緊張克服のメカニズム」
・電子楽譜の始め方や利用方法の解説、便利な機材レビュー

読者のリアルな悩みを、長年の経験から論理的かつ科学的に紐解きます。
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当研究室はGoogleパブリッシャーセンターの媒体審査および運営者確認(KYC)を通過した、公式登録パブリッシャーです。

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