最近、腰痛が再発気味だったので再び足台から支持具に戻ろうと計画していました。いろいろと検討した結果、Woodside Guitar Support GS4-PCLを購入したのでレビューしたいと思います。形態や見た目はギターレストに似ていますが、実際に使ってみると似て非なるものでした。なぜ吸盤式や磁石式を選ばなかったのかも含め、解説とレビューを行います。

クラシックギター用の支持具についてはこちらの記事でまとめています:
Woodside Guitar Supportを購入した理由
まずは数ある支持具の中からWoodside Guitar Supportを選んだ理由を解説します。
吸盤を使いたくなかった
Woodside Guitar Supportを選んだ最終的な理由は、吸盤を使いたくなかったという点にあります。
吸盤はつけたり外したりが非常に楽で、うまくくっつけば安定性も高いのですが、くっつける面の塗装が平滑でないと外れるリスクが高くなります。
私が現在使っているギターは1967年(ハウザー2世)と1985年(ベレサール)という比較的古いギターであり、塗装面が完全に平滑とは言えません。
以前吸盤式のギターリフトを使っていた時はカシュー塗装で平滑な桜井マエストロRFでした:
また、吸盤は大なり小なり塗装に影響を与える可能性があります。
その意味で万力のように挟み込むWoodside Guitar Supportは古いギターでもしっかりと固定できるため魅力的でした。
磁石の取り付けは怖い
吸盤を使わないとなると候補になるのがWoodside Guitar Supportやギターレストのような万力タイプと、磁石で取り付けるSageworkです。
Sageworkは以前使っていて、レビューしています:
磁石式は非常に使いやすいのですが、ギター内部に手を突っ込んで磁石をテープで取り付けなくてはいけないというのが、やはり古い楽器を対象に行うのは怖いです(古くない楽器でも怖いですが)。
一度取り付ければ終わりかもしれませんが、だんだんとシールも劣化するでしょうから定期的に交換したほうが良いような気もしますし、そうすると定期的に怖い機会が来ることになります。
また、非常に強力なネオジウム磁石なのでギターにバチン!とぶつかってギターを傷つけたり壊したりしないかも心配です。
その意味では万力タイプのほうが気軽に使えそうです。
持ち運びしやすさも重要
ギターリフトやEmbracingGuitarの持つ新感覚の弾き心地には惹かれるものがあるのですが、大きな板状の支持具は持ち運びに困ります。
その点、Woodside Guitar Supportは分解すれば小さなかばんやケース内の小物入れにも収納可能です。
たまにしか持ち運ばないとはいえ、持ち出すのに憂鬱になる支持具を買うと外で弾く機会が減りそうと感じました。
ギターレストは安定度が低い
昔ながらの万力タイプであるギターレスト GR-2も、実は以前使っていました:
正直なところ、ギターレストはあまり作りが良いとは言えません。
たとえばねじで止めている部分が演奏中でもがたがた動きますし、万力部分も固定しづらいです。
なんというか、ギター用に開発したというよりはほかの用途で存在していたほかの部品を組み合わせて作った感があるのですよね。
これに対してWoodside Guitar Supportはギター専用に作られており、実際使ってみると作りの良さは感動的でした。
Woodside Guitar Support GS4-PCLをレビュー!
それではWoodside Guitar Supportのレビューに入ります。
購入したモデルはGS4-PCL
私が購入したモデルはGS4-PCLです:
迷ったのは付属品がすべてそろっている上位モデルのGS4-PROを買うかどうかでした:
GS4-PROに付属しているほとんどの部品は後から買えるのですが、後からいくつか買うなら最初からGS4-PROを買うほうがお得です。
一方で、GS4-PROに含まれている付属品がすべて必要かどうかは、実際に使ってみないと判断できませんでした。
最終的には、きっとGS4-PCLを買えばほとんどの人は満足できる範囲で調整ができるだろう、という期待からGS4-PROは見送りました。
もしいろいろと試したいとか、ネックは極端に高いほうが好きということであれば最初からGS4-PROを買ってもいいと思います。

各モデルの詳細な違いは以下の記事をご覧ください:
見て触ってわかる作りの良さ
購入して届いたのがこちらです:

思っていたよりもコンパクトな箱で届きました。GS4-PROだと付属品が多いので大きいのでしょうね。
外箱のシールにモデル名が書かれていて、間違いのないようになっています:

中には万力部分、軸、延長用の軸、足に当たる部分、説明書が入っていました:

各部品は袋に入っていましたが、もうこの時点で見た目にも触った感じにも作りの良さが感じられます。
正直、ギターリフトはアクリル板と吸盤でこの値段か…と思わないこともなかったですが、Woodside Guitar Supportはこの値段でも仕方ないかなと思わせられました。
説明書は英語ですが、絵が多く、情報が十分でした。また、GS4-PCL用のアップデート分が別ドキュメントで含まれています:

GS4-PCLはGS4世代の中では後発なので、説明書のアップデート分を後から作ったのでしょうね。
組み立ては簡単
Woodside Guitar Supportは大きく分けて、4つの基本パーツと1個のオプションパーツで構成されています:

写真の上から、
- ギターを挟む万力部分
- 軸と万力部分の角度を変えるボールジョイント
- 延長用の軸(オプション)
- 長さ調整用カラー
- 足に当たる部品
となっています。
組み立ては非常に簡単で、まずは下の3+1個の部品を組み立てます:

ボールジョイントと延長軸、長さ調整用カラーはねじ込みで固定します。足に当たる部分の軸は長さ調整が可能です:

ギターレストではここの長さ調整の作りが悪く、がたがたしていました。Woodside Guitar Supportは非常に精度高く、スムーズかつぶれなく調整可能です。
Woodside Guitar Supportの特徴の1つが軸に対する万力部分の角度が変えられるという点です:

これを実現するため万力部分と軸部分はボールジョイントと呼ばれる、人間の股関節を模したパーツで取り付けられます:

上のCGだと1方向にしか傾いていませんが、実際には360度自由に首が傾きます:

首の固定/解放は大きな部品を回すだけのため、高さ調整も含めて微調整がステージ上などで短時間で可能です。
回しづらいと感じたら、こんなパーツをかぶせることで回しやすくできます(GS4-PROに同梱):
たとえばこんな風に首を傾けた形で組み立てられます:

これによりより高くネックを上げられます。
レバー式の固定が便利
肝心のギターへの固定は、ねじ止め+レバーになっています。
以下の動画のように、レバー部分を回すとギターレストと同じようにねじ込み式で万力が開いたり閉じたりし、さらにレバーを倒したり起こしたりしても開いたり閉じたりします:

このため、一度ねじ込み部分の具合が決まったら、ギターに取り付けてレバーを倒すと固定され、レバーを起こすと解放されるので非常に楽です。
レバー部分にはバネが組み込まれており、開放するときは素早く、固定するときは慎重に動きます:

ギターが2台以上ある場合は、それぞれのギター間のねじの回転数の差分を覚えておけば簡単に付け替えられます。
ギターと接する部分は厚みのあるビニールのような素材がかぶせられており、Woodside Guitar Supportの金属部分が直接ギターに接することはありません:

安定性は抜群!調整範囲も広い!軽い!
実際にWoodside Guitar Supportを使って演奏した感想をご紹介します。
演奏時の安定性は抜群、身体の動きに追従
何日か演奏に使ってみましたが、非常に安定性が高く安心して使えました。
ギターレストのようにぐらぐらするところは一切なく、多数の部品で構成されているにもかかわらずあたかも1つの部品でしかないように感じます。
一方人間の背骨に対する前後の動きや、背骨を軸にした回転方向は動きますので、演奏時の体の動きに追従可能です。
また、調整範囲はGS4-PCLで十分広いと感じました。足りなければアングルブロックやより長い延長軸を使えばより柔軟に調整可能です:
アルミ製足台より軽くて小さい
見た目は重厚に見えますが、軽さも特徴の1つです。重さは公称で200gと、スマホ1台分くらいしかありません。
この200gという重さ、実は軽さを売りにしているアルミ製の足台より軽いです。たとえば以下の現代ギターのアルミ製足台は236gとされています:
見た目が重厚だけにより軽く感じられ、持った瞬間はあれっ?と思うほどでした。ギターに取り付けても持った時の違和感がありません。
重いと持ち運びはもちろん、取り付けや取り外しも手間なのでありがたいです。
また、分解すれば非常に小さくなり、ケース内の小物ポケットに入ります。楽譜がいらなければケース1つで出かけることもできるのではないでしょうか。
吸盤を使いたくない方の決定版支持具
Woodside Guitar Supportを実際に使ってみて、足台は使いたくないけど吸盤式の支持具は使いたくないと考えている方にとって決定版ともいえる支持具であると感じました。
デザインと作りの良さはもちろん、実用的に考えられた機構や演奏時の安定感など、昔ながらのギターレストとは全く違います。
比較的高価な部類に入りますが、補修部品が充実しているのも好印象です。
支持具を検討しているなら、ぜひ選択肢の1つに加えてください。












































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