昔ながらのギター支持具であるギターレストを進化させた支持具である「Woodside Guitar Support(ウッドサイドギターサポート)」は、その機能性やミニマムな機能美によって世界中で人気があります。非常に進化が速いことでも知られており、第1世代のGS1から始まって現在は第4世代のGS4になっており、かつGS4にもさまざまなモデルがあります。
筆者は最近本気で支持具の再導入を考えており、その過程でWoodside Guitar Supportの進化の歴史や現在のラインナップ、そしてアクセサリについて調べました。この記事で詳しく解説したいと思います。

クラシックギター用の支持具についてはこちらの記事でまとめています:
元Appleのプロダクトデザイナー2人が設計した支持具
Woodside Guitar Supportは元Appleのプロダクトデザイナー2人が設計した支持具です。
この情報はStrings by Mailなどでも公式に紹介されており、信頼性は高そうです(参考:Strings by Mail)。
この2人は30年以上ギター演奏経験があり、Appleでの経験と融合させて「究極」のクラシックギター支持具を開発したとされています。
最大の特徴は、ギターをはさむクランプ部分が回転するという点:

ギターレストはここが回転しないので、表面板と裏板が平行でない場合に固定が不安定になっていました。特にレイズドフィンガーボードなどはこれが顕著です。
また、クランプ部分が軸から傾くことにより、ギターの高さや角度の調整の自由度が向上しています。

よくある吸盤式のギター支持具に比べると、Woodside Guitar Supportは塗装に影響を与えづらく、演奏中の脱落リスクが低い支持具として知られています。

Woodside Guitar Supportと他の支持具の違いについては、こちらの記事でより詳しく解説しています:
Woodside Guitar Supportの進化の歴史
Woodside Guitar Supportは2021年ごろに発売された比較的新しい支持具です。

当サイトでも登場当時に紹介記事を書いていました:
それにもかかわらず、すさまじい勢いで進化を続けていて現在は第4世代のGS4シリーズが販売されています。
さすが元Appleの技術者が開発しているだけのことはある、といったところでしょうか。クラシックギター関連の製品でこれほどアップデートが早いものは見たことがありません。
これまでの進化の歴史と、最新のGS4シリーズの特徴を紹介します。
GS1: レバー式とねじ式の2種類で登場した第1世代
2021年5月ごろに登場した初代のGS1シリーズには、レバー式のGS1-LEVとねじ式のGS1-SCRがありました。
ここで「レバー」や「ねじ」といっているのはクランプの固定方法で、ねじ式はギターレストのようにねじを回して締め付けるタイプ、レバー式はある程度ねじを締めたら最後にレバーを倒して締め付けるタイプです。
レバー式の利点はねじの位置を一度決めたら、そのあとはレバーの上げ下げだけで取り外しと固定ができる点にあります。ねじ式の場合は毎回ぐるぐる回さなくてはいけないので面倒です。
SCRには構造がシンプルでレバー式より少し安いという利点がありました。
GS2: 安定性と操作性が向上した第2世代

第1世代のGS1シリーズが好評だったことから、第2世代のGS2シリーズが投入されました。
アップデート内容は第1世代のユーザーからのフィードバックを受け、安定性と操作性の向上を重視しています。
- ボールジョイントの改善:クランプ部分を傾けるために採用しているボールジョイントの可動域と保持力が向上しました。
- ジョイント部のカップのデザインを変更:ジョイント部を締め付けるためのカップのデザインが変更されて握りやすい形状になり、弱い力でもパーツを固定できるようになった。また、演奏中のゆるみが解消された。
- 延長カラーの同梱:従来はオプションだった、より高くするための延長カラーが同梱されるようになった。
- 高さ調整用ねじのデザイン変更:高さ調整用のねじが操作性の高いデザインに変わった。
どれも細かい内容ながらWoodside Guitar Supportの実用性を向上する内容になっています。
GS3: レッグレストの改善とねじ式の廃止

第3世代であるGS3では、太ももに触れるレッグレストに大きな改善が加えられています。また、ねじ式のGS3-SCRが徐々にフェードアウトしました。
- レッグレストの曲率変更:レッグレストの曲率が変更され、カーブが緩やかになった。これにより楽器と支持具の重量が太もものより広い範囲に分散され、長時間の練習やコンサートで不快感や圧迫感が生じづらくなった。
- レッグレストの滑り止め素材の変更:レッグレストと太ももが接する部分の滑り止めが、ベルベット調の素材から「オープンセルフォーム」と呼ばれる気泡スポンジに変更された。より滑りづらく、耐久性があり、クッション性が高くなった。
- JZZモデルの登場:薄型ボディの楽器に対応したGS3-JZZモデルが登場した。
- ねじ式モデルの終焉:ねじ式のGS3-SCRの販売が徐々にフェードアウトされた。
GS4: 全部入りのPROモデルやエレキギター用モデルの登場
現在の最新モデルが第4世代であるGS4シリーズです。アクセサリ全部入りのPROモデルや、新たにエレキギター用のモデルが登場しています。
- 楽器に接触するラバー部分の形状変更:ギターにより広い面積で接するようになり安定性が増した。
- クランプの内部パーツ形状変更:薄いボディのギターに使う際の微調整の精度が向上した。
- ロゴプレートの採用:フロントパネルにWoodsideのロゴプレートが付いた
- 「PRO」モデルの登場:アクセサリ全部入り+「PROカラー」と呼ばれる支柱固定部分の遊びを排除する部品の採用
- 「PCL」モデルの登場:LEVモデルに「PROカラー」を組み合わせたPCLモデルが登場した
- 「ELG」モデルの登場:エレキギター用モデルが登場した
最新世代のWoodside Guitar Supportの選び方
中古品を買う場合を除き、現在Woodside Guitar Supportを買うなら最新世代のGS4シリーズになるかと思います。
そこでGS4シリーズの違いと選び方を解説します。
まずは違いを表にします:
| モデル | 特徴 |
| GS4-PCL | クラシックギター向け基本モデル |
| GS4-PRO | GS4-PCLに全アクセサリをつけたモデル |
| GS4-JZZ | ジャズギターなどの薄型ギター用モデル |
| GS4-ELG | エレキギター用モデル |
| GS4-LEV | 旧世代製品 |
基本モデルはGS4-PCL
クラシックギター向けの支持具として選ぶとき、まず候補にすべきはGS4-PCLです。
これはGS4-LEVのカラーと呼ばれる部品を上位版のPROと同じものにしたモデルであり、現在では基本モデルとなっています。
GS4-PCLには大半の方が満足できる高さや角度にできるような部品が付属しており、迷ったらまずはこれを買い、足りないところを別売りアクセサリで埋めるのが良いかと思います。
アクセサリを後から買うならGS4-PROを選んだほうがお得
GS4-PROはGS4-PCLにすべてのアクセサリを付属したモデルです。
具体的には、GS4-PCLに以下のアクセサリがセットになっています:
- ヘッドの高さをより高くするロングカラー(HLK-3: 実売4,000円ほど)
- クランプ部分の傾きを大きくするアングルブロック(AB-2: 実売4,000円ほど)
- 高さを低くするための短いボールジョイントパーツ(販売されていない?)
- 弱い力で締め付けやすいクランプ部のボールジョイント固定補助パーツ(RCG-1: 実売1,400円ほど)
- 本体とアクセサリがきれいに収納できる箱(非売品)
これだけのパーツがついて+8,000円くらいなので、それぞれ別で買うよりもトータルでは安くなります。
ただ、「より高くする」パーツと「より低くする」パーツが入っているなど、必要ないアクセサリも含まれてしまうところが難点でしょうか。
GS4-LEVは選ばない
第4世代で最初に登場したクラシックギター向け支持具がGS4-LEVです。
なのですが、現在ではGS4-PCLと呼ばれるアップデート版が登場しており、あえてGS4-LEVを選ぶ理由はあまりありません。
アウトレット特価や中古で安く買うのであれば別ですが、実売でも後述するアップデート版のPCLと1,000円くらいしか差がないので、あえて選ぶ理由はないでしょう。

違いは支柱を固定する部品にがたつきがあるかどうかです。がたつきがあると演奏に影響があるかもしれないので、GS4-PCLのほうがおすすめです。
JZZやELGはそれ用のギターに
GS4-JZZはジャズギターなどの薄型ギター用、GS4-ELGはエレキギター用であり、クラシックギター用ではありません。
それぞれに合った専用のギターに使ってください。
旧世代からのアップグレードパーツがあるのがうれしい
新しい製品が出ると古い製品が陳腐化するのが世の常ですが、Woodside Guitar Supportは旧世代の製品を最新世代と同等にできるアップグレードパーツを販売しています。
たとえばレッグレスト部は改善が行われたGS3シリーズのものに交換する部品が販売されています:
また、第1世代のつまみねじを第2世代のものにする部品もあります:
さすがに本体にかかわる部分は無理でしょうが、少しでも最新モデルに近づけられる部品が販売されているのはありがたいです。
違いを正しく知って賢い選択を
メルカリやヤフオクを見ていると時々Woodside Guitar Supportが販売されていますが、その多くは旧世代の製品のようです。
この記事で紹介したようにWoodside Guitar Supportは進化が早い支持具であり、知識なしに買うと損をする可能性があります。
ぜひ違いを正しく理解し、賢い選択を行ってください。









































