ハカランダやローズウッドなどギターの代替材に?KEBONY製のギターがアウラに登場

KEBONY(ケボニー)製のギター 楽器
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ハカランダをはじめとするローズウッド系の材木は資源の枯渇が叫ばれており、輸入の制限があったりそもそも良材の入手が難しくなってきています。KEBONY(ケボニー)といわれる木材は柔らかい木材を安全に硬い木材に加工したもの。これを代替材として使ったギターのプロジェクトがアウラで制作されました。

資源枯渇により輸入制限がかかる中南米ローズウッド

ギターの裏板や横板に使われる木材は、音を前方のサウンドホールに向けて反射するため、硬い木が用いられます。その中の代表格がハカランダをはじめとする中南米ローズウッドです。

しかしながら、家具など向けでの需要が高く、乱獲されたため、それらは絶滅の危機に瀕しています。そこで、現在ではワシントン条約に基づき輸出及び輸入規制が欠けられています:

ローズウッド系の木材はこのように入手が難しくなるのと同時に、ギターとしての良材の入手も難しくなってきているのが現状です。

中南米ローズウッドを使わないギターの試み

このため、中南米ローズウッドを使わないギターの試みが世界中でなされています。

たとえば、以下の記事で紹介したLeonard Projectでは裏板や横板の材料はギターの音にそれほど影響しないということを前提として様々な材料を使っています:

今回新たに発表されたのが日本のギターショップであるアウラのKEBONY(ケボニー)を使ったギターです。

KEBONYとは

KEBONYとは針葉樹などの柔らかい木を硬い木に加工したものです。針葉樹は熱帯雨林の木に比べて持続性があるといわれており、これをギターの裏板や横板に使えるなら材料不足に悩まされることがなくなるかもしれません。

公式HPは以下です:

Products
Various types of wood siding are available from Kebony, the world's leading producer of modified wood products. 833-795-...

KEBONYは2段階で加工がおこなわれます。

  1. 材料をフルフリルアルコールに浸す
  2. 熱を加えて乾燥させる

簡単な紹介は以下の動画で見れます:

これにより木材の細胞壁が50%硬くなるのだそうです。これらの工程には化学物質が使われておらず、安全なのも特徴です。

また、見た目も黒っぽくなりローズウッドぽくなるのもギターには合っているかもしれません。

主な用途は建築材を想定しているようですが、楽器に広がると面白いかもしれませんね。

ギターの材料としての木材は2極化していく?

現在アウラではKEBONYを使ったギターのプロジェクトを進めているところのようです。

これがギターの材料として素晴らしいとしてもおそらく中南米ローズウッドを使ったギターが完全になくなることはないような気がします。

伝統的な製法のギターとダブルトップやラティスといった新しい製法で作られたギターが共存するのと同じように、伝統的な材料で作った楽器とKEBONYなどの新しい材料で作られた楽器が共存するのではないでしょうか

もしかすると高級楽器は天然の中南米ローズウッド、普及品はKEBONYといったすみわけなのかもしれませんし、同じ価格帯で共存するのかもしれません。

どちらにせよ、新しい材料が出てきたということはギターが進化するチャンスでもあると思います。アウラのこのギターがうまくいくことを祈ります。

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この記事を書いた人
かーる(クラシックギター研究室 主宰)

クラシックギター歴35年、国際ギターコンクール入賞。愛器「ヘルマン・ハウザー2世」、「ヘスス・ベレサール・ガルシア」とともに、クラシックギターのプレイヤー目線の実践的ノウハウを発信しています。

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