ワンタッチで6弦をDに下げられる!Pitch-Keyはクラシックギターでも使えるのか?

Pitch-Key PK-01の画像 ギター用品
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クラシックギターの曲のなかには6弦の音をD(レ)に下げる必要があるものが少なくありません。しかしながら、そのような曲を弾くたびにペグを回して音を下げたり、また戻したりするのが面倒だと感じていないでしょうか。Pitch-Keyはそんな悩みを解決してくれるグッズ。ワンタッチで6弦をDに下げたり、逆にE(ミ)に戻したりすることができます。でも、Pitch-Keyはエレキギターやアコギ用の製品のように見えます。クラシックギターで使えるのでしょうか?

魅力的な曲が多いドロップDチューニングの曲

ドロップDチューニングとは、ギターの標準的な調弦から6弦だけD(レ)に落としたチューニングのこと。

このチューニングにすることで出せる音の範囲が下に広がり、より深みある演奏が可能になります。

クラシックギターにおいては、カタロニア民謡の盗賊の歌やアメリアの遺言、ソルのグランソロなど、ドロップDチューニングを要求する名曲は枚挙にいとまがありません。

ドロップDチューニングにするのは面倒

しかしながら、ドロップDチューニングにするには、標準的なチューニングからペグを回して調弦する必要があります。

ペグをぐるぐる回すのも面倒なら、D(レ)の音に合わせるのも面倒

ついついおっくうになってしまうかと思います。

また、ステージ上で複数曲を弾くとき、ドロップDとそうでない曲が混じっていると曲間でチューニングが必要に。ただでさえ緊張するステージ上でやることが増えるのは嫌ですよね。

ホイールを回すだけでドロップDチューニングにできる「Pitch-Key PK-01」

そんな悩みに答えて開発されたのが、Pitch-Key PK-01です。

Pitch-Keyはこんな感じで、ペグのローラーとナットの間に取り付ける器具:

横から見るとこんな感じ:

そして、上のホイールを回すことで弦を上に引き上げたり下ろしたりし、張力を変えることで調弦を変えます。

そして、6弦にPitch-Keyを取り付け、張力を上げた側をEに、下げた側をDに設定すれば、ドロップDチューニングの切り替えがかんたんにできるわけです。

取り付けは数秒で可能

取り付けが難しそうに見えますが、慣れれば数秒でできるようになるそうです。

取り付けるにはまず、弦の張力を緩め、Pitch-Keyを緩んだ側に設定します:

次に、スタビライザーで取り付けたい弦と隣の弦をはさみ、ピストンを弦に引っ掛けます:

アウターレッグを取り付けたい弦に引っ掛け、6弦をドロップDチューニングにします:

次にホイールを回して弦に張力をかける状態にし、6弦をE(ミ)にチューニングします。このときの音程の調整は、付属のレンチを使用してファインチューニングスクリューを回して行います:

チューニングは弦を変えなければ、一度音程の調整をやってしまえば再びやる必要はないと思われます。

ドロップDチューニング以外にも使用可能

ギターの変則チューニングのなかではドロップDチューニングが最も使用頻度が高いですが、ほかの変則チューニングも存在します。

このPitch-Keyはどの弦にも取り付けることができ、音程を上げることも下げることも可能です。

このため、さまざまなチューニングに対応させることができます。

各弦の対応する音域は以下のようになっています:

Pitch-Keyはクラシックギターに使えるのか?

このPitch-Key、大変便利そうに見えるのですが、そもそもクラシックギターに使えるのでしょうか?

販売元の公式HPを見ると、

The Pitch-Key can be used on Electric and Acoustic guitars of nearly any type,

とされており、エレキギターとアコースティックギターなど、ほとんどの種類のギターに使えるとされています。そういわれるとクラシックギターも含まれているような。。。

また、対応する弦の太さは0.054インチ(=1.3716mm)まで使えるとされており、たとえばプロアルテのハイテンションの6弦の太さが1.117mm、オーガスチン青の6弦が1.14mmなので、たいていのクラシックギター弦では問題なさそうです。

しかしながら、

The Pitch-Key is recommended for use on steel strings

とされており、鉄製の弦に用いることが推奨されている点が問題になります。

クラシックギターの高音弦はナイロンやフロロカーボンですし、低音弦はナイロンなどの化学繊維を芯線にして銀メッキの銅を巻いたものが一般的ですので、メーカーの推奨からは外れているといえます。

この「推奨」がどの程度の制限なのかについてはわかりませんでした。

また、いろいろと調べてみたのですが、このPitch-Keyをクラシックギターに使っているという人を見つけることもできませんでした。

このため、クラシックギターでPitch-Keyが使えるかどうかはわからない、というのが現状の結論です。

もし試したことがある方がいらっしゃれば情報をいただけると幸いです。

クラシックギター用のPitch-Keyがあってもいいのだけど

ドロップDチューニングはクラシックギターにとっては一般的なチューニングであり、そのチューニングにかんたんにできるグッズには需要があるような気がします。

また、どうせならペグやブリッジにワンタッチでチューニングを切り替えられる機構が入っていてもいいと思うのですが、さすがにそれはクラシックギターの様式美にはそぐわないのでしょうか。

今のところできるドロップDチューニングをかんたんにする方法は、Roadie(ローディー)などの自動チューナーを使ってチューニングすることくらいでしょうか。

Roadie 3は変則チューニングにも対応しており、ドロップDであっても自動でチューニングしてくれます。

また、ちょっとお安めの自動チューナーでもカスタムモードを使えばドロップDに対応可能です。

とはいえ、例えばステージ上でチューニングを切り替えるならやはりPitch-Keyのほうが便利。こういったグッズがクラシックギター用に登場することを祈ります。

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この記事を書いた人
かーる(クラシックギター研究室 主宰)

クラシックギター歴35年、国際ギターコンクール入賞。愛器「ヘルマン・ハウザー2世」、「ヘスス・ベレサール・ガルシア」とともに、クラシックギターのプレイヤー目線の実践的ノウハウを発信しています。

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