ジュリアン・ブリームの死去を聞いて彼のグラミー賞受賞の名盤を聴きなおしてみた

ジュリアン・ブリーム CD/配信音源
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最近のクラシックギター界最大のニュースというとジュリアン・ブリームの死であるかと思います。一時代を築いた巨匠の死は大きな損失です。これを機に彼のグラミー賞受賞の名盤を紹介したいと思います。

イギリス出身のクラシックギターとリュートの名手

ジュリアン・ブリームはイギリス出身のクラシックギターとリュートの名手です。

一般的には、クラシックギターといえばスペイン物!という時代に、エリザベス王朝時代からバロック、現代の音楽まで幅広くクラシックギターに取り入れたのが功績とされています。

日本ではクラシックギターで有名ですが、リュートの名手としても有名で、数々の名盤を残しています。

ブリームはセゴビアの弟子だったのか?

クラシックギター最大の巨匠といえばセゴビアです。よく議論されるのはブリームはセゴビアの弟子だったのか、という点です。

英語版のWikipediaによると、セゴビアと何回かのセッションを行ったものの、ブリームがセゴビアに師事したということはないそうです。出典付きで書かれているのでおそらくこれが正しいのです。

ただしブリームがより音楽を学べるよう、個人的な推薦や奨学金の要求をしているので、セゴビアがブリームの採用を認めていたことは事実のようです。

グラミー賞にノミネート20回、受賞4回

ブリームがいかにすごかったかを示す証拠としてグラミー賞があります。

なんと、ノミネートされること20回、受賞すること4回という素晴らしい記録を持っています。

私もブリームの死をきっかけにグラミー賞受賞の録音を聴きなおしてみましたが、確かに素晴らしい演奏ばかりでした。以下にそれらを紹介したいと思います。

なお、すべての録音はAmazon Music Unlimitedで聴き放題です。無料期間もありますし、他のブリームの録音やクラシックギターの録音が大量にあるので試してみてはいかがでしょうか。

契約しなくても視聴できるものを以下には埋め込みました。

An Evening of Elizabethan Music

ブリームがリュートで爪弾く、エリザベス王朝時代のリュート音楽です。1963年にグラミー賞を受賞しています。

リュートの響きの中に独特の色気が感じられるのが素晴らしいです。1963年のグラミー賞受賞の録音ですが、改めて聞き直すと新しさを感じます。

Baroque Guitar

ブリームによるバロック音楽名曲集です。

ブリームが30代前半に録音したそうで、1966年のグラミー賞受賞です。これを聴いた時は音色の多彩さに圧倒されました。クラシックギターの良さはやっぱり音色だよな、ということを再認識させてくれます。

Julian Bream Plays Villa-Lobos

プレヴィン指揮ロンドン交響楽団と演奏したヴィラロボスのギター協奏曲およびエチュードと前奏曲を収録したものです。1971年のグラミー賞受賞です。

とにかくギター協奏曲が素晴らしいです。私はヴィラロボスのギター協奏曲の中で一番好きな演奏です。大変生き生きとした演奏のように思います。アルバムのカバーも非常に良い絵です。

Julian and John

名盤中の名盤、ジョン・ウィリアムスとジュリアン・ブリームの世紀のデュオです。1972年のグラミー賞受賞です。

カルリのデュオやソルのアンクラージュマンなどは鳥肌が立ちます。二人の音の違いを聴いて、ああクラシックギターとはなんと奥深い楽器なのだろうかと感じた人も多いのではないでしょうか。

ちなみに、ジュリアンとジョンは全部で3つのデュオアルバムを出しています。こちらが2番目:

そして、こちらが伝説のライブ盤です:

いずれも名盤であり必聴です。

古き良き時代の演奏に酔いしれる

現代のクラシックギターはどちらかというと、リズムを中心とした技術をしっかりとして、「正しい」音楽性を追求しているように思います。

思えば、セゴビアやブリームの時代はいい意味でそれらに縛られない自由な演奏していたのではないでしょうか。

どちらが良いのかの議論はさておき、ブリームが残してくれた膨大な演奏は今でも人々を感動させる名盤ばかりです。ブリームを知っている人も初めての人もぜひ聴いてみてください。

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この記事を書いた人
かーる(クラシックギター研究室 主宰)

クラシックギター歴35年、国際ギターコンクール入賞。愛器「ヘルマン・ハウザー2世」、「ヘスス・ベレサール・ガルシア」とともに、クラシックギターのプレイヤー目線の実践的ノウハウを発信しています。

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